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咲ちゃん

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咲ちゃんは、平成15年5月30日に生まれました。 妊娠39週、予定日より1週間早く生まれました。その時の体重は2,686g、身長は46cm、非常に元気の良い女の子です。

その日の朝9時ごろ、外来診察中に電話がありました。咲ちゃんのお母さんからでした。咲ちゃんのお母さんは里帰り出産のために、3月末から実家に戻っているはずでした。

私はその時、一瞬何か言いようのない不安に駆られました。なにかあったのだろうか?分娩が近づいている妊婦さんからの電話はドキッとさせられます。恐る恐る電話に出ると「あ、先生、生まれました。」「え?・・・いつ~?」「つい、さっきです。」「えっ、さっき?」「はい」さっきもさっき、なんと、咲ちゃんのお母さんは分娩後3時間しか経っていないのに、わざわざ病院から電話をかけてきてくれたのです。電話の声はとてもお産が済んだばかりの人とは思えない位元気で生き生きとしていました。お産が楽だったこと、分娩時間が非常に短かったこと、元気な女の子だったことなど話してくれました。

電話ではもちろん表情は分かりません、でもどんなに喜んでいるかは分かりました。わざわざ電話をかけてくれたことに感激し、無事お産が済んだことに安堵し、また、お子さんが元気であることにホッとし、私は喉が詰まってしまいました。

お母さんの気持ちが良く分かるからです。お母さん、ここまでの道のりは大変でしたね。私は分かっていますよ、お母さんが何度となく泣いたことを、何度となく絶望しかけたことを。でもあなたはやり遂げた、あなたはやっぱり強かった。

思い起こせば、あれは3年前の春、お子さんができないということで来院されました。それからは辛い検査や治療の連続でしたね。基礎体温をつけることすら苦痛な日もありましたね。注射のせいで肩が腫れあがったこともありましたね。お腹の大きい人を見るのが辛かったこともありましたね。なかなか妊娠に至らないので、私もあなたの顔を直視できないことも時々ありました。

そうして、平成14年9月27日に、妊娠されていることが分かりました。あなたはもちろん喜んではいました、けれども過去に流産の経験をされているので、手放しには喜べませんでしたね。つわりも、軽い日があれば重い日もありましたが、軽ければ流産じゃないかと心配し、重ければ赤ちゃんに異常があるのじゃないか心配と、不安の連続でした。それから1ヶ月位経って、ようやくあなたも私も自信がでてきましたかね、今思えば。その後は、膀胱炎や貧血になったぐらいで本当に順調すぎるぐらい順調でした。そしてあなたは里帰り出産のために横浜を離れました。それからもあなたのことを折に触れ思っていましたよ。

今年の5月(平成16年)、1歳になった咲ちゃん、お母さん、お父さんの三人でわざわざ来ていただきました。久しぶりに見るあなたの顔は、お母さんの顔でした。とっても優しくて、自信にあふれていました。そして、咲ちゃんがお父さんそしてお母さんにあたたかく包まれていました。帰り際にお父さんが一礼されました。私は、おめでとう、よかったですね、頑張ってくださいと頭を下げました。

咲ちゃんの名前は木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の咲からいただいたそうです。 木花咲耶姫はユニー(金沢文庫駅近くのスーパー)の裏手にある手子(てこ)神社の祭神であります。木花咲耶姫はもうもうと燃え盛る炎の中でお産をされたそうです。何にも負けない強い子になって欲しいとの御両親の願いからつけられました。

2013-06-18 11:24:58

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