「もしかしたらアットノンって肉割れ・妊娠線にも効くのでは?」
テレビCMでも目にする傷跡・やけどケア商品といえば小林製薬のアットノン。
ここでは肉割れの仕組みやアットノンの成分内容を比較した上で本当に効果があるのかジャッジします
- 一般的な切り傷あと、ヒビ、あかぎれには効果がある
- しかし表皮が切れていないため肉割れ・妊娠線は対象外
- 発生直後の肉割れなら多少は効果があるが、栄養成分などは期待できない
結論からいうと、できて間もない肉割れ・妊娠線の場合、まだ炎症が強いためアットノンを塗ることで微妙に緩和されることもあるかもしれません。
しかし時間の経過した肉割れや凸凹した肉割れにはほぼ期待できないため、素直に肉割れ専用のアフターケア用クリームを購入した方が無難に効果があるでしょう。
「もしかしたらアットノンって肉割れ・妊娠線にも効くのでは?」
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アットノンで肉割れ・妊娠線は消えるの?
結論から先にいうと、残念ながら小林製薬のアットノンでは肉割れ・妊娠線を完全に消すことはできません。主な理由は以下の2つです
- アットノンの効果効能に肉割れが含まれていない
- 表面上の傷を緩和させる成分で栄養成分は含まれていない
①効果効能に肉割れ・妊娠線は記載なし
以下に小林製薬の公式ホームページでみつけたアットノンの効果効能を抜粋したのでご覧ください。
きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手指の荒れ、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛 引用:小林製薬
と残念ながら肉割れ、妊娠線といった症状はいっさい記載がありません。
凸凹した肉割れなど症状によってはやけど痕に近いかもしれませんが小林製薬的には肉割れ・妊娠線ケアにアットノンを用いることを想定していません。使うなら自己責任ということになりますね。
②アットノンの成分には栄養成分はゼロ
そもそもアットノンには何が含まれているの?
そこでアットノンの成分内容を以下にまとめてみました。
ヘパリン類似物質 | ターンオーバー促進作用、血行促進作用、水分保持作用があります |
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アラントイン | 傷ついた皮ふ組織の修復を助けます |
グリチルリチン酸ニカリウム | 肌の炎症を鎮めます |
添加物として、ヒプロメロース、カルボキシビニルポリマー、プロピレングリコール、イソプロパノール、トリイソプロパノールアミン、香料を含有する |
※アットノンEXジェルの成分内容となります赤ライン
主な成分は3種類。それについても小林製薬公式ページで各成分の働きを詳しく解説していました。
有効成分ヘパリン類似物質が血行を促進し、傷あとのターンオーバー(新陳代謝)を促進します。さらに、グリチルリチン酸二カリウムが傷あとの炎症を鎮め、アラントインが表皮の修復を促すことで、傷あとを目立たなくします。引用:小林製薬
また肌が生まれ変わる新陳代謝の周期が約1ヶ月(28日)ということから、新陳代謝の周期を考慮して1カ月程度は試してみるのがおすすめだそうです。
たしかにターンオーバー促進効果は肉割れ・妊娠線ケアにとって重要な要素ですが、肉割れ・妊娠線ケアにとってもっとも大切な 「栄養成分」に関しては何一つ含まれていませんでした。結果、できた直後なら多少は意味がありますが長期的に継続したから予防・解消できることではなさそうです。
参考:小林製薬
小林製薬 「アットノン」の傷あとチェックを試した結果…
ちなみに小林製薬公式ページには 「傷あとチェック」という診断ページがあり、肉割れ・妊娠線の場合はどう診断してもらえるのか編集部が試してみると…
まずは1週間、1日数回、新陳代謝を促進し、保湿効果が高いヘパリン類似物質を配合した外用薬をしっかり塗りこんで使用してみましょう。
塗り続けることで皮膚がしっとりしてきます。硬い傷あとがやわらかくなり、平らになって、徐々に赤みが引いてくれば効きはじめのサインです!
傷あとは年齢、部位、体質、時間の経過などによって目立たなくなりにくいものもあります。根気強くケアを続けることで、ゆっくり効果が表れてくることもありますが、効果が見られない場合は、形成外科を受診することをお勧めします。
まずは1週間アットノンを塗り込み、その後、改善がみられないなら形成外科を受診しましょう…とごく当たり前の診断結果となりました。つまり1週間試して効果がでないような傷は最初からアットノンの対象外ということでした。
肉割れ・妊娠線に有効な商品とは?
肉割れは真皮層や皮下組織の亀裂…つまり表皮が裂けた傷ではないのでアットノンでは消せません。そこで視点をかえて今度は肉割れ・妊娠線に理想的なケア商品を考えてみました
上述したような出血をともなわない肉割れやストレッチマーク。一体どんな成分なら肉割れ解消効果が高いのでしょうか? 結論からいえば肉割れ・妊娠線ケアに重要な成分は2つ。
- 真皮層や皮下組織の保湿
- 線維芽細胞への栄養補給
この2つに有効な成分がたっぷり含まれた商品こそ肉割れ・妊娠線ケアにベストな商品なのです。
①真皮層や皮下組織を十分に保湿して伸びやすく
そもそも体型や体重の変化によって生じる肉割れやストレッチマーク…問題は表皮の奥の真皮層や皮下組織の柔軟性や伸縮性が乏しいことが関係しているのです。
で、柔軟性や伸縮性を左右するのが真皮層の乾燥状態なのですね。
古くなって伸縮性が失われた風船が破裂しやすいのと同様に、真皮層や皮下組織が乾燥している場合、ちょっとした刺激で亀裂や断裂が生じやすい状態…といえるのです。
そもそも皮脂腺の少ない、乾燥しがちな部位ほど肉割れができやすい…という事を考えれば納得ですね。
②線維芽細胞へ栄養成分を与えてコラーゲン産生を促進
表皮の奥の真皮層を具体的に説明しますと、網目状に広がるコラーゲン繊維を下からコイル状のエラスチン線維が支えている状態といえます。
で、そのコラーゲン繊維やエラスチン線維を生成する役割を担うのが線維芽細胞とよばれる細胞です。
本来、線維芽細胞に十分な栄養が行き届いていれば健康的な結合力の強いコラーゲン繊維が生成されるはずですが、何らかの理由で栄養成分が不足すると結合力の弱いコラーゲン繊維となってしまうのです。
つまり弾力性や柔軟性に乏しい、肉割れしやすいコラーゲン繊維といえます。なので線維芽細胞が必要としている栄養成分がたっぷり含まれたクリームこそ肉割れケアにベストな商品です。
【まとめ】
以上、肉割れ・妊娠線ケアにアットノンでは正直厳しい理由、さらに理想的な肉割れケアクリームについてもご紹介しました。まとめると…
保湿力、浸透力の高いクリームやローション、天然オイル等を皮膚の柔らかいタイミングを狙って毎日これでもかと塗り込み、食生活でも皮膚組織の生成に効果のあるタンパク質やビタミンCをたっぷり摂取し適度な運動を毎日の生活に取り入れる。
できれば表皮を通してビタミンCを摂取できる肉割れクリーム等も活用し、線維芽細胞を活発化して肉割れ部位のターンオーバーを促進すれば完璧です。
以上、本記事を参考に肉割れ・妊娠線ケアを1日も早く始めてみましょう。