当ページをご覧のアナタは何らかの性病っぽい症状があらわれ、エイズの可能性が拭えずにちょっぴり不安になっていたのでは?
当記事では、そんな『エイズだったらどうしよ?』と気になる方に向け、エイズやHIVの症状や感染経路、予防や治療についてわかりやすく解説しています。
結論からいいますと、そもそも仮にHIVに感染していたとしても、初期症状は風邪のような症状のため、そのタイミングですぐに気づく人はほとんどいません。なのでちょっとでも『あれっ?何か変だぞ』 と思ったら1日も早く簡易検査だけでも受けておいてください。
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エイズ(後天性免疫不全症候群)がうつるとどうなる?HIVとはどんなウイルスなの?
HIVやエイズ(後天性免疫不全症候群)という言葉は誰でも耳にしたことがあるでしょうが、実際にどれくらいの方が感染しているかご存知でしょうか?
先進国では減少傾向にあるHIVやエイズ(後天性免疫不全症候群)ですが、残念ながら日本国内では若者を中心に増加傾向のあります。
2010年には新規感染者の患者報告数が1,500件オーバー、過去の累計で約1万9,000人の患者数を突破しました。
ですがこれは単純に報告者数・・・HIVに感染したものの検査すら受けていないキャリアの方を含めると、実に感染者は1万人以上と考えられています。
考えている以上に身近な性感染症なのです。
とはいえ日進月歩でエイズ治療も進化しています。
早期に検査をおこない、適切な治療を開始すれば、発症を遅らせる、そして発症後でも発症前の状態に戻すことも可能になってきました。
HIVとエイズの違いとは?
まずHIVとエイズ(後天性免疫不全症候群)を混同されている方もかなり多いので、その部分についお伝えしておきます。
HIV=ウイルス、エイズ(後天性免疫不全症候群)=HIVにより引き起こされる病気の総称
そもそもHIVとは、ヒト免疫不全ウィルスというウィルスの名称となります。
そのHIVに感染することで発症する病気が、いわゆるエイズ(後天性免疫不全症候群)です。
つまりHIV感染者の方すべてがエイズ(後天性免疫不全症候群)発症者というわけでなく、症状も深刻度も大きく違ってきます。
HIVとはどんなウィルスなの?
人の体を各種のウィルスや細菌から守る機能を免疫機能と呼びます。
HIVウィルスは、その免疫機能の働きを助ける役目を持つTリンパ球やCD4陽性細胞に感染し次々と破壊してしまうという恐ろしい特徴をもっています。
よってHIVウィルスが感染した場合、徐々に免疫細胞が破壊されることで体の免疫力はしだいに低下し始めます。
以下の資料をご覧のとおり、CD4陽性細胞が減少することでニューモシスチス肺炎やトキソプラズマ肺炎、サイトメガロウイルス感染症等、様々な日和見感染症にかかりやすくなります。
結果、普段の健康な状態ではかからないような日和見感染症をはじめ、様々な病気にかかりやすく、中でも指定された23種の病気のうちの1個以上を発症した段階で、エイズの発症と診断されます。
エイズの初期症状とは?
まずHIVウィルスに感染した場合、最初に感じられる症状は風邪やインフルエンザのような発熱や頭痛、下痢、関節痛といった軽い症状となります。
また厄介なことに、HIVウィルスに感染してから約2週間程度で上記のような症状が発症し、数日~数週間程度で一旦おさまります。
そのため、ほとんどの方はこの時点でHIVウィルスに感染したことに気づきません。
そもそも初期症状は人によって個人差が大きく、中には初期症状がほぼ感じられない方もいる上に、風邪やインフルエンザと誤診されるケースもあります。
よってこのタイミングでHIVウィルスに感染したかどうかを見極めるのは難しい・・・というのが実情だと思います。
HIVウィルスの感染の初期段階からエイズ(後天性免疫不全症候群)発症までの流れ
HIVウィルスの感染からエイズが発症するまで、個人差はありますが数年~10年以上の期間を要します。
その間、断続的に様々な症状が現れますが、大きく分けて初期感染期、無症候期、発症期という3段階に分けることができます。以下に時系列に沿って症状をまとめておきます。
1.初期感染期
先にも触れましたが、初期感染期の特徴はリンパの腫れや発疹、頭痛や吐き気、下痢や関節痛といったいわゆる風邪やインフルエンザに似たような症状です。以下に具体的な発症期にみられる症状を添付しておきます。
本来はこのタイミングでSTD検査を行うか、医師に受診するのがベストではありますが、これらの症状でエイズを疑う方も少なく、たいていは風邪やインフルエンザと自己診断してしまうのが実情です。
結果、初期観戦期から無症候期の間にコンドーム等の予防なしでセックスを行うことでHIVウィルスの感染を広げてしまうパターンが多いのも特徴です。
これらの風邪やインフルエンザに似たような発熱は次第にHIVウィルスに対する抗体ができることで約2週間程度で収まります。
もちろん一度感染したHIVウィルスは取り除くことはできません。体の中でひっそりと次の暴れるタイミングを見計らっているのです。
2.無症候期
急性感染期の症状が落ち着くと、しだいに無症候期という期間に突入します。
この時期の特徴はまったくと言っていいほど自覚症状がないことです。
この期間が約5~10年程度続くため、大抵の方はHIVウィルスに感染したことに気づかず通常通りの生活を続けている方が大半だといわれています。
ですがあくまで症状が落ち着いているのは表面上の話。
体の中ではHIVウィルスが着実に力をつけています。徐々に免疫細胞を破壊し確実に免疫機能が低下していることを忘れてはいけません。
無症候期の後半にさしかかると、原因不明の発疹や帯状疱疹、脂漏性皮膚炎口腔カンジダなどの症状が現れこのタイミングでHIVウィルスに感染したことに気づく方が多いと言われています。
5~10年ほど続く無症候期は自覚症状がないものの、体内ではHIVウィルスの増殖が絶え間なく行われています。
その数、一日あたり100億個も増殖していると言われるほど活発に増殖しています。このHIVウィルスの増殖に伴い、免疫細胞であるCD4陽性リンパ球というリンパ球は激減し、最終的には免疫系が維持できなくなってしまい発症期に突入します
3.発症期
無症候期の期間を経て発症期に突入すると、これまでのHIV陽性者からエイズ患者という立ち位置に変わります。
無症候期とは打って変わって、40度近くの熱2週間以上続いたり、原因不明の下痢や息苦しさ倦怠感といった症状が頻発します。
また先ほどの資料にもあった通り、免疫機能を司るCD4陽性細胞が200/mm³を下回ることで、健康な方は普段ではかからないようなニューモシスチス肺炎やサイトメガロウイルス網膜炎といったいわゆる日和見感染症が起こります。
日和見(ひよりみ) 感染症とは、免疫力が低下したときにかかる、さまざまな感染症や病気のことをいいます。今の体調を維持するためにも、日和見感染の早期発見と予防はとても大切なことです。
CD4の値が下がると、日和見感染症にかかる可能性がでてきます。その症状がないか、日頃から自分でチェックする習慣をつけましょう。また、定期的に受診し、専門的にも診てもらいましょう。
HIV治療において、発症期前に治療開始をすることが最大のポイントで、そのために日常生活での些細な体調の変化を見逃さない・・・という部分が非常に重要となってきます。
HIV感染初期の男女に見られる症状の違い!
上述したように、感染初期に見られる発熱や関節痛、頭痛や下痢といった症状は風邪やインフルエンザと酷似しているためHIVウィルスを疑わない方が大半です。
クラミジア感染症や淋菌感染症、性器ヘルペス等、たいていの性感染症においては男女で微妙な症状の違いがみられますが、HIVウィルス感染では大きな違いはみられません。
それもHIVウィルスやエイズ(後天性免疫不全症候群)の特徴のひとつといえるでしょう。
どうしたらエイズ(後天性免疫不全症候群)ってうつるの?HIVウイルスの感染経路
そもそもHIVウィルスそのものは感染力が非常に弱く、空気や水に触れるだけで簡単に感染力を失います。
よって日常生活でHIVウィルス感染者と接触した程度でそう簡単に感染することはありませんのでご安心ください。もちろん同居している家族でもそう簡単には感染しません。
主なHIVウィルスの感染経路は3つ。以下にまとめておきますので参考にしてみてください。
①セックスやアナルセックスによる感染
HIVウィルスの最も多い感染経路はセックス(オーラル含む)をはじめとした性行為によるもの。
HIVウィルスは主に血液だけでなく精液や膣分泌液にも多量に含まれています。HIV感染者の血液や精液、膣分泌液がパートナーの性器や肛門、口腔粘膜、傷口を経由して感染します。
とはいえ、他の性感染症に比べHIVウィルスの感染力はそう強い方ではありません。
しっかりとセックスの際にコンドームを着用し、正しく使用することでかなりの確率でHIVウィルスの感染を予防できます。
念のため以下に正しいコンドームの着用方法と注意事項を添付しておきます。参考にどうぞ!
②血液による感染
HIVウィルスに感染した方の血液を輸血する、または薬物等の注射器具の使い回しにより感染してしまうパターンも少なくありません。
献血された血液はしっかりと検査されていますが、残念ながら感染する可能性はゼロではありません。
一方、血液製剤等の場合はしっかりと加熱処理が行われています。血液製剤を経由してHIVウィルスをに感染するケースはないのでご安心ください。
③母子感染
母親がHIVウィルスに感染している場合、妊娠中~出産の過程で赤ちゃんに感染するパターンもあります。いわゆる垂直感染という感染経路ですね。
また出産時に運よく感染せずとも、授乳中に母乳を経由して感染するケースもあるのでご注意ください。
エイズ(後天性免疫不全症候群)の診断基準、検査と治療
エイズの診断基準
エイズ(後天性免疫不全症候群)と診断されるには、以下の二つの条件を満たす必要があります。
- HIVの抗体スクリーニング検査でHIVの感染が確認できる
- エイズ(後天性免疫不全症候群)に指定されている23種の病気の一つ以上に該当する
エイズ(後天性免疫不全症候群)診断の基準
これらの条件を満たすことでエイズ(後天性免疫不全症候群)患者と診断されます。
エイズ(後天性免疫不全症候群)の治療内容とは?
ご存知のとおり、今の医療ではエイズ(後天性免疫不全症候群)を根本的に治療できる方法は見つかっていません。
しかし日進月歩で治療法や薬剤も進歩しています。完治できないとはいえ、飲み続ければ発症を抑えて日常生活をつづけることは十分に可能です。
また既に発症していても、しっかりと治療を行うことで発症前の状態に戻す程度の治療は可能です。
個人差や進行状態によりますが、エイズ(後天性免疫不全症候群)=死の病というイメージは今では過去のものだといえます。
いずれにせよ、少しでも早期に治療を開始することが改善のポイントです。定期的に性病検査を受けることが唯一の防衛手段といえるでしょう。
コンドームを着用してHIVから身を守る!エイズ(後天性免疫不全症候群)を予防する!
いったん感染してしまえば確実に免疫機能を低下させ体を蝕んでいくHIVウィルスですが、厄介な反面、感染経路はっきりしているので予防対策も可能です。
血液による感染や母子感染をのぞけば、普通に考えてもセックスやオーラルセックスという感染経路しかありません。
特定のパートナーとコンドームを着用して正しいセックスを続けていれば、そう簡単に感染するものでもありません。ですが残念ながら以下のようなデータもあります。
このように半数以上の方が何らかの理由でコンドームを着用せずにセックスをしていることが確認できます。またコンドームを着用しない理由については以下のような回答です。
感じやすい、感度がいい、着用のタイミングが気まずい・・・たったこれだけの理由で着用しない方が多いのが現状なのです。
また、中には着用しない方が愛し合っている感じがする・・・という回答もありますが、本当に愛し合っているからこそHIV感染のリスクを少しでも減らす配慮が必要なのではないでしょうか?
エイズ(後天性免疫不全症候群)をふくめて性病は早期発見がキモ!
「もしかしたらHIVウィルスに感染したかも…」と不安を感じた場合、まずは気軽に医師を受診する習慣をつけましょう。
エイズ(後天性免疫不全症候群)はもちろん、他の性病(性感染症)も早期発見が治療における最大のポイントですからね。
そもそも他の性病(性感染症)にくらべ、HIVウイルスはきちんと感染経路を理解して、特定の信用できるパートナーと安全にセックスを続けていればそう簡単に感染するものではありません。なのでむやみに怖がる必要もありません。
とはいえ初期感染期では自覚症状が少ないためか、感染に気づかず放置されやすいのも事実で、やはり定期的なSTD検査は必要といえば必要でもあります。
不特定多数のパートナーとセックスしてきた方、コンドームをできるだけ着用したくない生派の方、微熱や喉の痛み、関節痛を感じたら早めに保健所やクリニックでSTD検査を忘れずに!
クリニックや保健所まではちょっと…という方は
中には「病院に行くほどでもないけどちょっぴり不安…」という方もいるでしょう。そんな場合、こういった自宅でできる簡易検査キットでも構いません。結局ラボで調べるので、精度はクリニックと変わりません。
最近の検査キットはお手頃な価格の割りにかなりの精度でチェックできる上に、クリニックや保健所に出向く必要もありません。二人でカジュアルに検査できます。
パートナーと安心して末永くセックスライフを続けるためにも、少しでも不安を感じたら早めに検査されることをお勧めします。検査後のセックスはいつもより激しくなるはずですよ!