「旦那としかしてないのにクラミジアに感染したんだけど?」
「自分には心当たりないので浮気が確定では?」
もしかして旦那(彼氏)さんとしか性行為をしていないにもかかわらず、性病に感染したっぽい症状がでてお困りでは?
ここでは、心当たりのない人も感染する可能性のあるクラミジア・淋病について解説した上で、クラミジア・淋病でも旦那(彼氏)の浮気は確定ではない理由や性病っぽい症状がみられた場合の対処法まで解説します。
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心当たりないのにクラミジア・淋病に感染! 疑わしいけど浮気確定ではない
クラミジア・淋病は基本、性行為によって感染する性病で、他の性感染症とは異なり銭湯やプール、トイレなどの施設で感染する可能性は低いです。つまり性交渉以外で感染する可能性は低い性病です。
とはいえ、旦那としかしてないのに自分がクラミジアに感染したからといって、旦那(彼氏)さんの浮気が100%確定というわけでもありません。
というのもクラミジア・淋病は、本人が感染に気づかないケースも多く、場合によっては感染してから何年も気づかないケースもあるためです。なので
- 今の旦那(彼氏)さんの以前に付き合っていたパートナーと性行為の経験がある
- 今の旦那(彼氏)さんと付き合う前にクラミジア・淋病検査で陰性を確認していない
という場合、以前のパートナーさんから感染して無症状のまま気づかない状態だった可能性もあります。
とくに女性の場合、自覚症状がほとんどない人も多く、微妙な変化に気づきにくいです。結果、感染していても気づかないケースも少なくないのです。
クラミジア・淋病になっても何年も気づかない人もいるって本当?
結論からいうと、女性の場合はけっこうな確率で、クラミジア・淋病に感染しても気づかないまま普通に生活しています。
というのもクラミジア・淋病に感染したときの症状の強さには個人差が大きく、症状が軽めの人はおりものの変化や下腹部痛に気づかないケースも多いためです。以下、クラミジア・淋病の特徴をまとめてみたのでご覧ください。
クラミジアの特徴とは
性器クラミジア感染症は、クラミジアが性器に感染することで発症します。男性では尿道炎や精巣上体炎、女性では子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患などを引き起こします。
またクラミジアは性器にだけ感染するわけではありません。性器と粘膜の性質が似ている目や喉にも感染することがあるのです。
性器クラミジア感染症(せいきクラミジアかんせんしょう)は、クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)の一種により生じる性感染症 (STD)。性器では男性では尿道に膿みや痛みを生じ、女性ではおりものが増えるが無症状のこともあり、咽喉への感染では、喉が痛くなり痰が増えたりするが無症状の場合もある。
引用:ウィキペディア クラミジア感染症
淋病の特徴とは
クラミジアとならび、感染率の高い性病のひとつ「淋菌感染症」の特徴は以下のとおりです。
- 男性は急性尿道炎として発症するのが一般的であるが、放置すると前立腺炎、精巣上体炎となる。後遺症として尿道狭窄が起こる。
- 女子は子宮頚管炎や尿道炎を起こすが、自覚症状のない場合が多い。感染が上行すると子宮内膜炎、卵管炎等の骨盤内炎症性疾患を起こし、発熱、下腹痛を来す。後遺症として不妊症が起きる。
- その他、咽頭や直腸などへの感染や産道感染による新生児結膜炎などもある。
引用 厚生労働省『淋菌感染症』
淋菌感染症とは…
淋菌感染症は、淋菌Neisseria gonorrhoeae (gonococci)の感染による性感染症である。淋菌は弱い菌で、患者の粘膜から離れると数時間で感染性を失い、日光、乾燥や温度の変化、消毒剤で簡単に死滅する。したがって、性交や性交類似行為以外で感染することはまれである。
引用 NIID国立性感染症研究所
淋菌という菌が引き起こす病気です。男性では尿道炎(尿の出始めの痛み、陰茎の尿道口からの黄色で粘い膿)、女性では子宮頸管炎(帯下増、約半数で無症状)が起こります。潜伏期間(感染機会から症状が出るまで)は2~7日ですが、女性では、自覚症状がないまま、骨盤腹膜炎で発症し、強い下腹部痛をきたすことがあります。更に上腹部まで感染が進展すると肝臓周囲炎を起こし、激烈な上腹部痛をきたします。治療には抗菌薬が用いられ、単回投与(注射)で尿道炎や子宮頸管炎は治る場合が多いのですが、腹膜炎になると入院治療が必要となる場合があります。
引用 厚生労働省『オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A』
クラミジア・淋病はどこから感染する?
基本、クラミジアは粘膜でしか増殖できず、人体から離れるとすぐに感染力を失います。そのため「感染した相手の粘膜を自分の粘膜で触る」ことでしか感染しないので、例えばお風呂やトイレで共有のものを使って感染することはほとんどありません。
トリコモナス膣炎やその他の多くの性病とちがい、感染ルートの大半は性行為という部分もクラミジア・淋病の感染パターンの特徴です。
クラミジア・淋病は性行為から何日後にでるの?
では性行為をしてからクラミジア・淋病の症状が出るまでの潜伏期間はどのくらいかかるのでしょうか?
先ほどお伝えしたように、女性だと無症状できづかないケースも多いですが、一般的には以下の期間が経過してから何らかの症状がみられます。
男性の場合
尿道炎の症状が現れるのは、感染してから約1~3週間後とされています。男性には、以下のような症状が現れることがあります。
- おしっこをするときに痛みがある
- 尿道から透明または白濁した膿が出る。
- 尿道のかゆみや不快感
女性よりも症状が出やすいですが、比較的軽く、そもそも症状が出ないことも多いため、感染に気づかず放置されることが多いようです。
性行為を続けると、パートナーに感染する可能性があります。クラミジアは、日本における男性尿道炎の最も多い原因です。少しでも違和感を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
女性の場合
女性のクラミジア子宮頸管炎も感染後1~3週間で発症します。このとき、クラミジアはさらに腹部に広がり、卵巣など骨盤周辺の臓器に炎症が広がり、さらに進行すると肝臓にも炎症が及ぶことがあります。代表的な症状としては、以下のようなものがあります。
- おりものの増加
- 不正出血
- 下腹部痛
- 性交時痛(性交時の痛み)
ただし、女性は男性に比べて症状が出にくく、半数以上が無症状といわれています。異変を感じたら受診し、定期的に検査を受けることが必要です。
【本当に旦那(彼氏)から感染?】クラミジア・淋病の3つの感染パターン
近年、喉へのクラミジア感染症が増加しています。これは、オーラルセックスが増えたことが原因です。クラミジアに感染したペニスに男性がフェラチオをすると女性の喉に感染し、逆にクラミジアに感染した女性性器に男性がクンニリングをすると男性の喉に感染する可能性があります。
クラミジア・淋病の感染パターン① 性器から性器
男性のペニスにクラミジアが付着している場合、コンドームなしでセックスをすると、男性のペニスから女性の膣の粘膜に感染することがあります。逆に、女性の膣がクラミジアに感染している場合、コンドームなしのセックスで男性のペニスが女性の膣に接触し、男性側にも感染することになります。これが性器から性器への感染です。
粘膜同士の接触で感染するため、コンドームを使用することでクラミジアの感染リスクを減らすことができます。ただし、粘膜同士の接触は挿入以外の場面でも起こりうるため、挿入時のみコンドームを着用してもクラミジアの感染を完全に防ぐことはできないので注意が必要です。
クラミジア・淋病の感染パターン② 性器→喉、喉→性器
のどにクラミジアがある人が性器に感染することもあります。つまり、フェラチオで男性器へ、クンニリングスで女性器へ感染する可能性があるのです。
つまり挿入がなくても性器に感染する可能性は十分にあるのです。”挿入はしていない… “と思っていても、性器クラミジア感染の原因の1つとして考えられるのです。
性器→喉への感染と同様に、性器→喉への直接の接触を避けることが感染予防につながります。コンドームなどの避妊具は、望まない妊娠を避けるだけでなく、こうした性感染症の予防にも役立ちます。
クラミジア・淋病の感染パターン③
ここまでは、挿入の有無に関わらずセックスで感染するケースを説明しましたが、喉への感染はお互いの性器に触れなくても起こる可能性があります。ただし、性器に触れなくても喉の感染症は起こる可能性があります。
ただし、ディープキスなど粘膜が接触しやすいキスでは、クラミジアの感染リスクが高いです。
女性の子宮からクラミジアが発見された場合、10~20%のクラミジアが喉からも発見されるとの報告があります。自分の粘膜が他人の感染部位に接触することで感染が起こるという原理を理解することが大切です。
クラミジアが目の感染することもある
その他、クラミジアに感染した生殖器を触った手で眼を触ることです。喉は奥で鼻とつながっており、鼻と目は鼻涙管という涙管でつながっているので、クラミジアが喉→鼻→目と移動して目に感染する可能性もあります。クラミジア結膜炎が検出された場合は、咽頭や性器の検査が重要です。
できる限りクラミジア・淋病の感染を予防するには?
性器への接触と同様、予防は性器と喉の直接接触を避けることです。フェラチオをする際にコンドームを装着することでも、女性への感染を防ぐことができます。
また、クンニリングスの際に女性器に装着するラップのようなものを使用することで、男性パートナーへの感染を防ぐこともできます。後者は日本ではあまり使われていませんが、予備知識として知っておくとよいでしょう。
まとめ
以上、旦那(彼氏)さんとしか性行為していないにもかかわらず、クラミジア・淋病に感染したかもしれない方にむけ
- 浮気の可能性は高いが、旦那(彼氏)さんの浮気確定ではない
- とはいえ自分にクラミジア・淋病の症状がでていた場合、パートナーも高確率で感染している
という事実をご紹介しました。
たしかに感染ルートをハッキリさせることはお二人にとって大切な部分です。しかし僅かでも自分が前のパートナーから感染(無症状)した可能性も拭いきれません。
旦那(彼氏)さんから浮気の自白がない場合、性病を理由に浮気と決めつけてしまうのも少々問題かもしれませんね。
いずれにしても早期に検査して早期に治療を開始するのが大切です。自分だけ治療しても、性病はピンポン感染といってパートナーから再度感染してしまうケースもあるためお二人揃って検査を受けておきましょう。