「妊娠線予防ってワセリンやニベアだけじゃ無理!?」
「妊娠線を予防したいけど高額なクリームを買う余裕がない!!」
もしかして市販のワセリンでも肉割れケアできるのでは?とお調でですね。
ここでは実際にワセリンを肉割れケアに試してみた編集部が
- ワセリンの妊娠線予防効果の有無
- 他の専用クリームとの比較
- 肉割れ・妊娠線対策はできるのか?
以上の3つを徹底解説した上で、結果として ワセリンだけでは肉割れ対策が厳しい理由やそれに代わるおすすめの肉割れケアをご紹介いたします。
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乾燥予防の面では十分に妊娠線予防効果が期待できるワセリン
ドラッグストアで販売されているもっとも有名な保湿剤といえばワセリン。誰でも一度や二度はお世話になったことがあるはずです。
まず最初にワセリンについて簡単に説明しておきますが、単純にワセリンといっても純度によって何種類かのワセリンが販売されています。
まず最も一般的なのが、安価で体のどこにでも使える白色ワセリンです。大きめの容器に入って非常にお買い得なワセリンです。まあ普通にワセリンといえばこれを指すことが多いかと。
で、さらに精製して、白色ワセリンの不純物を減らしたものが、プロペトやサンホワイトとよばれるワセリン。ワセリンの不純物が紫外線によって酸化してお肌に悪影響を及ぼしてしまう場合、白色ワセリンよりもプロペトやサンホワイトを利用します。
白色ワセリンでもプロペトでもサンホワイトでも、基本的な効果は同じで大きく2つの役割を果たします。
表皮に油分の膜を生成し、表皮から水分が蒸発するのを防ぐこと、そして油分の膜によって外的刺激から表皮を保護する役割です。
つまり妊娠線予防として白色ワセリン等が効果があるとしたら、 この水分の蒸発を防ぐ効果が真皮層の乾燥予防につながるといった部分に限定されるもしれません。
妊娠線のできる条件とは?
ではワセリンで妊娠線が予防できるのか?
と考える前に少し妊娠線のできる条件をおさらいしてみましょう。
そもそも妊娠線(医学的には線状皮膚萎縮症、皮膚伸展線条という症状)、大きな2つの原因が組み合わさることで発生するのは知っていますよね?
胎児や子宮が大きくなること、出産に向けて皮下脂肪が増えたことでの体型の変化といった、大きな意味での体型の変化。
そしてもうひとつは元々、表皮にくらべ伸縮性や柔軟性の少ない真皮層や皮下組織がホルモンバランスや季節の変化によって乾燥しがちになることです。
簡単にいえば、お肌が乾燥した伸びづらいゴワゴワの状態のところを、短期間でピーンと引っ張られるために負担がかかって裂けたり切れたりするわけです。
なので予防するには、妊娠時期に合った適正体重や体型をキープすることや、お肌を保湿して柔らかく伸びやすい状態を保つことだといわれています。(参考:妊娠線を予防するには妊娠線の仕組みを知る!)
ワセリンでどこまで妊娠線予防を期待できるのか?
たしかに白色ワセリンをしっかり塗り込んでおくことで、表皮の上に油分の膜ができるので水分蒸発はある程度防ぐことは期待できます。
…つまり中からの水分は閉じ込めておくことができます。
けれども残念ながら、白色ワセリンをはじめプロペトにもサンホワイトには水分蒸発を防ぐ働きはありますが、水分を与えたり、水分を保持する働きはありません。
…なので既に乾燥状態の表皮や真皮層に塗り込んだところで、水分が不足している皮膚組織には思うような効果がえられません。
つまり乾燥状態の表皮や真皮層にはワセリンよりも、まず何らかの潤い成分を与える必要があるわけですね。
というわけで、十分に保湿された柔らかく伸びやすい表皮や真皮層の方にとってはワセリンでも効果が期待できます。
しかしホルモンバランスによって乾燥がちな肌、すでに表皮がガサガサ・ゴワゴワといった方は逆にワセリンよりも、まずは保湿成分を含んだクリームやオイルが有効というわけです。
ワセリンと妊娠線クリームやオイルを使い分けるのがポイント
たしかに水分蒸発を防ぐ効果としてワセリンを用いるのは良い方法です。
しかし乾燥状態の皮膚組織に保湿成分を届けるといった意味では、まずは妊娠線専用のクリームやオイルを利用する方法が効率的かもしれません。
妊娠線はそもそも皮下組織や皮下脂肪の厚い部分でも、しっかりと真皮層や皮下組織まで到達できるように非常に浸透力の高いのがウリです。
通常のボディクリームでは届きにくい表皮の奥までしっかりと保湿することができます。
おまけにビタミンC誘導体やシラノール誘導体に代表されるのような、妊娠線の原因となる真皮層の線維芽細胞を活発にする成分も多量に含まれています。
結果として線維芽細胞が活発に良質なコラーゲン繊維やエラスチン線維を生成して、強く張力に負けない真皮層を作ることにつながります。
このように乾燥状態を十分に改善してからサブ的にワセリンを用いるのが、理想的なワセリンに使い方といえるかもしれません。
皮脂腺の少ない部位の妊娠線に便利なワセリン
先ほどの説明通り、残念ながらワセリンには水分を与える効果は無く、中からの水分蒸発を防ぐ効果しか期待できません。
…つまり皮脂腺の少ない部位で皮脂膜を補うために用いるのが非常に効果的なのです。
妊娠線のできやすい部位の中には二の腕や膝裏、ふくらはぎといった皮脂腺自体が少く、皮脂膜の不足によって乾燥が進行して妊娠線ができるパターンもけっこうあります。
こういった部位を中心に、妊娠線クリームやオイルで簡単に水分を与えた後に、不足した皮脂膜の代わりに水分を閉じ込めるためにワセリンを用いるのがいいかもしれませんね。
そもそも乾燥肌を潤い肌にかえていく根本的な働きは期待できません。
皮膚の状態が変わりやすい妊娠中だけに、その日の皮膚の状態によって、ガサガサやゴワゴワを感じたらピンポイントで保湿。
水分の蒸発を防ぐためにコマメにワセリンを用いるのが効果的なワセリンの利用方法だといえます。
何かひとつ効果の高い肉割れ・妊娠線クリームを用意し、毎日の妊娠線予防を続けつつも、乾燥状態に応じてワセリンをマメに塗る・・・というハイブリッドな方法がおすすめです。