当ブログに寄せられる性病体験談の中でも、性病の初期症状としてもっとも多くの方々が挙げる症状といえば……そう、陰部の痒み!!
あらゆる性病の初期症状でダントツに多いのが陰部の痒みですが、一方で多くの方がこれを深刻にとらえず放置しつづけた結果、悪化させます。
今回貴重な体験談を寄せられた方も『陰部の痒み』を我慢しつづけた結果、『生理痛ような下腹部痛』まで悪化させ、はじめて治療を開始されたとのこと。
性病の基本は早期発見・早期治療。もし『陰部の痒み』『違和感』を少しでも感じたら簡易検査でもいいので早めに感染を確認しておきましょう。
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独身時代に元彼からクラミジアをうつされた女性の治療までの流れ
私は北海道在住、39歳主婦です。 独身時代にクラミジアに感染したことがあります。
なんとなく陰部がいつもより痒いなと思ったんですよね。おりものの量が多く色も濃いような気がしておかしいなとは思っていましたが、そんなことで病院へ行くのは面倒ですし気にしないようにしたんです。
しばらくすると今度は生理痛ような下腹部痛、排尿時の痛みを感じるようになり不安になったんです。勇気を出して婦人科へ行くと、クラミジアに感染していると言われました。彼氏に浮気されて別れたばかりだったので、元彼からうつされたんだと気づきショックでした。
動揺していた私に、お医者さんから抗生剤の内服による治療をすれば良くなると言われほっとしました。大体二週間ぐらい薬を飲んだら、不快な症状が消えたのですごく安心しました。
このことを親友にだけこっそりと話すと、実は親友もクラミジアに感染したことがあると言うんです。親友はおかしいなと思ったら、病院へ行く前に自分で簡易検査をしていると教えてくれました。婦人科へ行くのは恥ずかしいので、その前に本当に感染しているか自分でチェックできたら嬉しいですよね。
いつもと違う症状に気づいた時、性病かもしれないと不安になった時には、病院へ行く前に自分でチェックできるのでおすすめです。気軽に婦人科へ行きづらい人も多いと思うんですよね。
治療開始が遅れたものの、すっかり完治されたようで何よりです! 貴重な体験談、ありがとうございました!!
女性で陰部に強い痒みがある場合……まずはクラミジアを疑う!!
冒頭でものべましたように、さまざまな性病の初期症状として挙げられる陰部の痒み。
じっさい陰部の強烈な痒みをともなう性病といえば……
性感染症の種類 | 痒みのレベル | 特徴と危険度 |
---|---|---|
カンジダ症 | 弱~強レベル(個人差がある) | 痒みとともに白くポロポロとしたヨーグルトや豆腐のカスのようなおりものが増える 性器から肛門にかけての周辺で我慢できないほどの痒みのケースも |
トリコモナス膣炎 | 中~強レベル | トリコモナスという原虫が陰部に感染して発症、膣炎や外陰炎を引き起こし、悪臭をともなうおりものと強い痒み |
尖圭コンジローム | 弱レベル | カリフラワー、鶏冠状の密集したイボをともなう、初期ならクリーム・軟膏、進行すると外科的切除 |
性器ヘルペス | 痒み→痛みに移行 | 赤い水泡や潰瘍をともなう、持続感染のため、完治できないが1週間程度で症状がおさまる |
疥癬 | 強レベル | ヒゼンダニによる感染症、主な症状は疥癬トンネル、赤いブツブツ |
毛じらみ症 | 強レベル | シラミの一種であるケジラミが感染、陰毛どうしの接触で感染する、セックス以外でも感染する |
これらが有名ですが、じつは多くの場合クラミジア感染症の初期症状だったりします。
最近の性病関連のデータをみても性病全体の中で
このようにクラミジア感染症の割合がダントツに多いことを考えれば、明らかな他の性病の症状が確認できない限り、まずクラミジア感染症を疑ってみる正解だと思います。
女性のクラミジア感染の症状
ちなみに今回の体験談では、
という流れでクラミジア感染が発覚しましたが、クラミジア感染症の感染経路や症状など、特徴を知っていればもう少し早めに対処できていたかもしれません。
もしご覧のアナタも陰部の痒みなどクラミジア感染症らしき症状がある場合、
感染経路 | セックス、オーラル以外、アナルや尿を使うプレイも可能性あり |
---|---|
特徴 | 男女とももっとも感染者の多い性感染症 感染者ダントツ一位 |
潜伏期間 | 1~4週間 |
症状 | 尿道の炎症により排尿痛、女性の場合は不正子宮出血や下腹部痛、性交痛 |
治療法と治療期間 | 抗生物質の服用あるいは注射により2週間ほどで治療可能 |
念のためこれらのクラミジア感染症の特徴をご自分の状態と照らし合わせてみてください。
クラミジア感染はどのタイミングで確認できるの!?
クラミジア感染症にかぎらず、性病を効果的に治療するポイントは、1日も早い段階で感染の有無を確認すること。もし陰部の痒みがみられている場合、婦人科でも保険所でも自宅で行う簡易検査キットでもかまいません。
- その痒みは性病が原因なのか!?
- 仮に性病ならどんな性病なのか!?
を最短で確認することが先決です。
いきなり婦人科やクリニックはハードルが高いなら、郵送タイプの簡易検査キットなら最安でこっそり確認できるのでそんな方法でも構いません。
ただし注意点として、性病には検査可能のタイミングがあり、感染直後~数日間(性病による)は検査したところで正確な判定ができません。
検査可能な時期 | |
---|---|
クラミジア 淋菌感染症 トリコモナス膣炎 |
感染から24時間以降 |
性器ヘルペス | 症状がみられてから |
尖圭コンジローマ | 症状がみられてから |
梅毒 | 1ヶ月~ |
B型肝炎 | 2ヶ月~ |
カンジダ膣炎(膣カンジダ症) | 症状がみられてから |
HIVウイルス | 3ヶ月~ |
上記の期間が経過してから検査するようにしましょう。
クラミジアの治療にかかる期間は意外と短い!?
クラミジア感染症の一般的な治療にかかる期間は、約2週間程度(4週間かかるケースもあり)。
今回の体験談の方も、生理痛のような下腹部痛まで悪化されたものの、適正な治療を行ったため約2週間で完治されたようですが、もう少し早い段階で治療を開始すればさらに短い期間で完治できます。
そもそも性病の多くは正しい時期に適正な治療を行えば……
病名 | 特徴と症状 | 治療法と治療期間 |
---|---|---|
梅毒 | 主に粘膜の小さな傷から細菌が侵入
主な症状約3週間程度で感染部位に米粒~小豆大の硬くて赤いしこりができる |
炎症を起こしている部位に1週間~10日間、抗真菌剤入の軟膏または膣剤 |
性器クラミジア | 男女とももっとも感染者の多い性病(性感染症)
主な症状尿道の炎症により排尿痛、女性の場合は不正子宮出血や下腹部痛、性交痛 |
抗生物質の服用あるいは注射により2週間ほどで治療可能 |
淋菌感染症 | ここ数年で男性に急増中
主な症状尿道炎から強い排尿痛、尿道から黄色い膿、女性はおりもの増加、頻尿、排尿痛 |
治療は抗生物質の服用で1週間程度で治療可能(症状によっては数週間のケースもあり) |
尖圭コンジローマ | 性器周辺にとがったイボが密集してできる
主な症状性器~肛門にかけて鶏のトサカやカリフラワーのような薄茶色のイボが集中してできる |
ベセルナクリーム等、軟膏の場合だと8~16週間程度
外科的切除の場合も、再発のリスクを考えても術後3ヶ月は経過をみる必要あり |
性器ヘルペス | 一度ウイルスに感染すると潜伏し続け体調により発症を繰り返す。比較的女性に多い
主な症状陰茎、亀頭に水疱~潰瘍、女性の場合は外陰に水疱、破れると激しい痛みで発熱や排尿痛も |
抗ヘルペスウイルス薬の飲み薬や塗り薬によって1~3週間程度で症状がおさまる(症状がおさまるだけで持続感染はしています) |
トリコモナス膣炎 | トリコモナスという原虫が陰部に感染して発症、主に女性が感染
主な症状膣炎や外陰炎を引き起こし、悪臭をともなうおりものと強い痒み |
内服薬を1週間~10日、場合によっては膣錠を用いる |
という予想以上に短い期間で治るものが大半。それだけに早期発見がネックになってくるワケですね。
まとめ
今回、クラミジア体験談の最後にも
親友はおかしいなと思ったら、病院へ行く前に自分で簡易検査をしていると教えてくれました。婦人科へ行くのは恥ずかしいので、その前に本当に感染しているか自分でチェックできたら嬉しいですよね。
とあるように、感染者の多く(とくに女性)は
婦人科や泌尿器科、性病科クリニックへ足を運ぶのが恥ずかしい……
という理由だけで我慢したり放置する方が多いのが現状です。
もし『恥ずかしい』『面倒くさい』などの理由でクリニックを見送るなら、最低限、自宅で簡単に確認できる簡易検査キットで感染の有無だけは知っておきましょう。今回のみんなの性病体験談は以上です!