当ブログでは以前にも、膣や亀頭にできたイボは性病?尖圭コンジローマの症状と感染経路、治療と予防対策という記事で
- 性器や肛門周辺にイボが密集してできたら尖圭コンジローマの可能性が高い
- 一般的な性病にくらべ潜伏期間が長く、非常に感染力の強い性病
などなど尖圭コンジローマの症状や治療方法についてお伝えしました。
クラミジアや淋菌感染症、カンジダ等にくらべ若干マイナーな性病とはいえ、感染すると厄介だという部分もご紹介しました。
そんな中、当ブログ恒例の『みんなの性病体験談』、今回は尖圭コンジローマに揃って感染されたというカップルのお話。どんな症状で発覚し、どんな治療が効果的だったのか……一緒にみていきましょう。
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クリームと鎮痛薬で治した尖圭コンジローマ感染の体験談
愛媛在住20代前半の主婦です。
私が10代の時にお付き合いしていた方が尖圭コンジローマに感染し、私にも感染しました。
当時、若かったこともあり、生活がかなりルーズ。
入浴はほぼシャワーで、特別、性器を洗浄することもなかったです。彼も同じように、部活で帰ってきてお風呂に入る事もなく寝てしまい、翌朝シャワーで軽く洗うだけの生活が続いていました。
時々、排尿時に痛みを感じだして約二週間後、朝起きると彼の性器が真っ赤に腫れてカリフラワーのような状態に。
恥かしい気持ちで病院に行けなかったものの、昼前には我慢が出来ない程の強い痛みとかゆみで泌尿器科へ。診断の結果、まず見た目で尖圭コンジローマの疑いがあり、粘膜から採った体液で改めて検査してもらうと
、やはり初見通りの結果でした。治療としてはレーザーで取る場合もあると説明されましたが、比較的軽かった為か、クリームと鎮痛薬を処方してもらい、1週間から2週間塗り続けて元に戻りました。
もちろん私も一緒に泌尿器科へ行き、まだ痛みや皮膚の症状は出ていませんでしたが、粘膜の検査をしたところ、尖圭コンジローマの診断が出たので、同じようにクリームを処方してもらいました。
性器に違和感、排尿に痛みを感じるようなら早めに泌尿器科への相談することをお勧めします。
放置しても治らないのと、初期症状ならクリームなどで治るので、体にも負担がかかりませんよ。
貴重な尖圭コンジローマの体験談と経験者からのアドバイス、ありがとございます!
尖圭コンジローマってどんな性病!?
まず尖圭コンジローマの概要からお伝えします。
このように尖圭コンジローマは、クラミジア、性器ヘルペス、淋菌感染症に次いで報告例の多い性病で、
と一時期減少傾向にあったものの、男性を中心にここ数年はかなりの増加傾向にあります。
尖圭コンジローマの原因はヒトパピローマウィルス(HPV)というウィルス
尖圭コンジローマを発症させる原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)とよばれる人間のみに感染するウイルスで、中でもHPV(6型、11型など)というタイプがセックスまたはクンニ、フェラ等のオーラルセックス等により粘膜の小さな傷から感染します。
尖圭コンジローマは感染してもすぐに発症しない!!
また尖圭コンジローマの厄介な部分は、感染しても自覚症状が少なく、すぐにイボができるワケではない……ということ。
通常、感染してから約3週間~8ヵ月(平均2.8ヵ月)くらいの潜伏期間を経て、トサカ状・カリフラワー状のイボを発症させます。
尖圭コンジローマの症状
尖圭コンジローマの特長はこちらをご覧ください。
感染経路 | 感染者とのセックスにより、性器のイボからウイルスが微細な傷や粘膜を介して体内に侵入 |
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特徴 | 性器周辺にとがったイボが密集してできる |
潜伏期間 | 3週間~半年 |
症状 | 性器~肛門にかけて鶏のトサカやカリフラワーのような薄茶色のイボが集中してできる |
治療法と治療期間 | 外科的治療や薬物塗布 ベセルナクリーム等、軟膏の場合だと8~16週間程度 切除、電気 焼灼、液体窒素による凍結療法、CO2レーザー蒸散などの外科的切除の場合も、再発のリスクを考えても術後3ヶ月は経過をみる必要あり |
このように、性器や肛門のまわりにイボができるのが尖圭コンジローマの一番の特長。イボの密集してできる部位は男女別にみると……
亀頭の先端部分や冠状溝といわれる辺り、包皮内外板(包皮の内側・外側)、陰のう、会陰(陰のうと肛門の間)、尿道口、肛門のまわりや肛門内
大小陰唇(だいしょういんしん)や腟前庭(ちつぜんてい)、会陰、尿道口、肛門のまわりや肛門内といった場所のほかに、腟(ちつ)、子宮頸部(しきゅうけいぶ)など性器の内側
となります。
イボの色は白、ピンク、褐色または黒色などさまざまで、大きさは径1~3ミリ前後。ニワトリのトサカやカリフラワーのような見た目も尖圭コンジローマに特徴的です。
尖圭コンジローマの感染経路
感染経路は他の性病と同じくセックスやオーラルセックスが中心とはいえ
性病(性感染症) | 潜伏期間 |
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クラミジア | 3日~2週間 |
淋病(淋菌感染症) | 2日~1週間 |
梅毒 | 3週間~3か月 |
トリコモナス膣炎 | 3日~2週間 |
尖圭コンジローマ | 3週間~3ヶ月 |
性器ヘルペス | 3日~7日間 |
B型肝炎 | 1か月~2か月 |
HIVウイルス | 1~10年(やや短いケースもあり) |
と潜伏期間が非常に長い尖圭コンジローマの場合、発症してから感染経路(セックスの相手)を特定するのが難しいのも特長です。
また約3週間~8ヵ月(平均2.8ヵ月)という潜伏期間の間に、知らずにセックスを続けて拡散してしまうケースも多く尖圭コンジローマ拡大につながっています。
尖圭コンジローマを放置すると……!!
仮に尖圭コンジローマを放置した場合、自然にイボが改善されることは無く、
- イボが増える
- イボが他の部位に広がる
と、さらに尖圭コンジローマは悪化します。もちろんコンドームでカバーできない部位にも拡大するため、コンドームを装着しても普通に相手を感染させます。
悪性型のウイルスが潜んでいる可能性も……
尖圭コンジローマはHPV(ヒトパピローマウイルス)には、良性型と悪性型があり、通常の尖圭コンジローマの多くは良性型のウイルスが原因です。
しかしながら稀に悪性型のヒトパピローマウイルスが見つかる場合もあり、男性なら『陰茎がん』、女性なら『子宮頸がん』につながりかねないため注意が必要です。
もし尖圭コンジローマかも……となった場合、泌尿器科や婦人科。すぐに受診する時間の無い方だったら、自宅でこっそり検査できる簡易検査キットで確認だけでもしておきましょう。
もし尖圭コンジローマなら一刻も早く治療を始める!!
が主な尖圭コンジローマの検査方法です。
尖圭コンジローマの治療方法
尖圭コンジローマの治療方法は大きく分けて2つあり、
- イボを除去するための軟膏を塗る方法
- 外科的な手術によってイボを取り除く外科的療法
初期の尖圭コンジローマなら①、進行した尖圭コンジローマの場合は②が一般的です。
また以下のように進行状態により外科的治療の選択肢もいくつ用意されています。
状況別 尖圭コンジローマを除去する外科的療法
凍結療法 | 麻酔せず液体窒素によってイボを凍らせて除去するのが凍結療法です。これは初期段階の小さなイボの場合非常に有効な外科的治療です。 |
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電気焼灼 | すでにいくつかの中規模単位のイボが生じている場合、局部麻酔を行い電気メスでイボを焼き切るという電気焼灼が一般的です。 |
炭酸ガスレーザー蒸散 | 尖圭コンジローマが進行し広範囲にわたりイボが広がっている場合、局所麻酔や腰椎麻酔を行い炭酸ガスレーザーでイボを蒸散させます。 |
まとめ
以上、彼氏の陰部がカリフラワーのように腫れ上がったことで発覚した尖圭コンジローマを二人揃って治療された体験談をご紹介し、尖圭コンジローマの症状や治療法などもお伝えしました。
数日後に症状がみられるクラミジア、性器ヘルペス等にくらべ、潜伏期間が異様に長い尖圭コンジローマ。それだけに治療のタイミングが遅れるという厄介な部分もあります。
セックスの際、パートナーの陰部がいつもと違い
と感じたら二人揃って検査されることをおすすめします。今回の性病体験談は以上となります。
STDのなかでは、性器クラミジア感染症、淋菌感染症、性器ヘルペスウイルス感染症に続いて報告が多く、全国で約3.9万人(※)の患者さんがいるといわれています。
引用 イボイボコミュニケーションスタジオ