性病感染のパターンもいろいろあれば、性病が発覚するパターンもいろいろ。
中でも明らかな性病らしき自覚症状がみられない場合、予想外のタイミングで性病発覚して戸惑う方も少なくないです。今回、当ブログ恒例、みんなの性病体験談に投稿された方も
という妊娠中の定期検診でクラミジア感染を告げられた女性。
旦那さんは妻の突然のクラミジア感染のカミングアウトにどう対応したのか? クラミジアの感染経路はどこから? 一部始終をとくとご覧ください。
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元彼からクラミジア感染して妊娠中の検査で発覚した体験談
以下、当ブログによせられた体験談を原文のまま掲載いたします。
私は24歳の時妊娠して、妊娠すると病院でいろんな検査をしてくれます。
その検査でクラミジアが発覚したのです。初めに聞いたときはショックでした。
特に症状もなく、何も気づきませんでした。そこで、病院の先生に一番に言われたのが、旦那さんも感染の可能性がある。
どちらかが感染していると片方が治療してもピンポン感染するので、両方が同時に治療の必要があるとのことでした。そのため、恥ずかしかったですが、クラミジアに感染していることを伝え、夫にも病院に行ってもらい検査をしてもらいました。
夫はクラミジアには感染していなかったようで、私は以前お付き合いしていた人からもらっていたのかもしれません。
それもとても恥ずかしい気持ちでした。
しかし、夫は特に責めることもなかったので、本当に救いでした。治療方法は、内服のお薬を飲むだけでした。
これだけ?と思いましたが、本当にそれだけで、クラミジアの検査が陰性になりました。
とても簡単なんだなという印象です。性病というと、とても怖いしなにか嫌な症状が出現する印象が強かったです。
すぐにわかるものと思っていましたが、全くの無症状で、たまたま妊娠によって検査をしたからわかったものなので、本当に良かったです。病院の先生や看護師さんも私がクラミジアだからと嫌な顔しないで対応してくれました。
性病ということで、拒絶されるイメージでしたが、そんなこともなく治療もしていただけてとても助かりました。
まずはクラミジア感染に気づけたこと。そして恐らく元彼から感染したであろうクラミジアに関して、広い心で受け入れてくれた旦那さんであったこと。
そして出産前に適切な治療によりクラミジアが完治できて何よりです。理解のある旦那さんでよかったですね!
妊娠中に発覚するケースの多いクラミジア感染症
当ブログ恒例、性病体験談でも女性の場合は膣カンジダと並び投稿数の多い性病といえばクラミジア感染症。
それもそのはず、国内のあらゆる性感染症の中でも
と感染報告数がダントツに多い超メジャーな性病なのです。
過去の性病体験談でも、産婦人科の定期健診でクラミジア発覚!! 出張中に風俗店で貰ったと謝罪された性病体験談という方がいるように、
実際に女性感染者 数が増加傾向にあることも推察される。 妊婦検診において正常妊婦の3〜5%にクラミジア保有者がみられることから、自覚症状のな い感染者はかなりあるものと推測されている。
出典 NIID国立感染症研究所
とアナタが考えている以上に、妊娠中の定期検診や出産前の検査でクラミジア感染症が発覚するケースは多いです。
クラミジアの典型的な症状とは?
ちなみにクラミジア感染症については以下の記事でも特集しています。
ここでは
- トイレに行ったばかりなのにすぐにトイレに行きたくなる
- 排尿の前後にヒリヒリするような痛み、焼き付くような痛みじんじんする
- 尿の色がなんだか白っぽく握って濁っているような気がする
- 今までと違って排尿中に微妙な違和感がある
という場合、クラミジアまたは淋菌感染症の疑いが強いこと。また恐ろしいことに、10代前半から20代前半の女性において約15人の1人がクラミジアに感染してしいるという事実もお伝えしました。
そこでもしかすると、こう考える方もいるかもしれません。
そう。
クラミジア感染者がこれ程までに多い理由、それはクラミジア感染しても自覚症状がないまま過ごしている女性が大半だから…です。
クラミジアは最も多い性感染症で、最近の報告では18歳から19歳の女性の10人に3人がクラミジアに感染しているといわれています。20代では20人に3人です。女性の感染者の5人に4人までが自覚症状がありません。
出典 山の手クリニック
じつに5人に4人がクラミジア感染しても、何ら自覚症状がなく放置されているのです。
女性のクラミジアは初期段階で自覚症状に気づける人はごく一部
クラミジア・トラコマティスという菌が引き起こす病気です。淋菌感染症と同様の感染部位ですが、潜伏期間は1~3週間ですが、男性の尿道炎でも症状は弱く、半数が気付かないまま保菌しています。より深部の精巣上体炎(陰嚢内容が腫れて痛くなる)で発症することもあります。女性でも7~8割が子宮頸管炎の状態では気付かず、腹膜炎症状で発症することも少なくありません。症状がないままに卵管癒着等が起こり不妊症の原因となることもあります。治療は深部感染に至っていなければ、抗菌薬の内服で治すことができますが、精巣上体炎や腹膜炎では、かなり長期の投薬が必要です。
引用 厚生労働省『オーラルセックス(口腔性交)による性感染症に関するQ&A』
つまり、いざクラミジア感染しても初期段階のタイミングで
黄色っぽくてねちょねちょ
最近おりものが多いです。色は黄色っぽくてねちょねちょしてます。咳もしていて風邪なのかな?と思ったんですが、調べてみると喉の痛みもあるみたいなのでもしかしたらクラミジアじゃないのかな、と不安になりました。
出典 ヤフー知恵袋
だったり
膀胱炎と下腹部の鈍痛
昨日から膀胱炎のような症状が出ています。
ただ膀胱炎は頻繁になってしまうため気にしていなかったのですが、
おりものが黄色く、小さな塊が大量に出ています。
また下腹部もずっと鈍痛がしています。
出典 ヤフー知恵袋
といったクラミジア特有の諸症状が実感できる人は少なく、とくに女性の場合はまったく自覚症状が実感できない方が大半だったりします。
結果、今回のような妊娠中の定期検診で発覚、または彼氏や旦那を感染させて男性側にクラミジア症状が発症して発覚というパターンで自覚することも少なくないんです。
腹膜炎症状や、自覚症状がないまま卵管癒着などまで進めば不妊症の原因や早産・流産の可能性すら高めます。妊娠中で定期検診など受ける機会のない女性の場合、コマメに自分で婦人科で検査、または自宅でこっそり確認できる簡易検査キットで定期的に確認しておくといいですよ。
もし妊娠中にクラミジアが完治されないとこんな深刻な状態に!
ちなみにクラミジア感染に気づかず放置され続けた場合
早く診断がつけば、性器クラミジア感染症は、抗生物質できちんと治療ができます。しかし、診断されず、治療も受けずに、放置すると、女性では、子宮頚管炎から骨盤炎を起こし、不妊や子宮外妊娠の原因となる可能性があります。女性の場合、治療されない性器クラミジア感染症の40%が骨盤炎となります。
引用 横浜市衛生研究所
と深刻な疾患を招くだけでなく、妊娠中にクラミジア感染している場合、
妊婦が感染すると、流産や早産の原因になることがあり、分娩時の産道感染では、新生児に結膜炎や肺炎を起こすことがあります。結膜炎になる場合は生後5~12日に、目やにや結膜充血などの症状が出ます。肺炎になる場合は1~2か月の潜伏期を経て、通常は熱が出ることはなく、呼吸が頻繁になる、呼吸時に「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という音がする、痰や喀血を伴う湿った咳がでるなどの呼吸器症状がでます。低出生体重児などでは重症化する場合もあります。
出典 東京都感染症情報センター
最悪のケースだと母子感染で生まれてくる赤ちゃんがクラミジア感染してしまうケースも稀にあるため、とくに注意が必要です。
クラミジア治療と治療期間
今回の投稿者さまの場合、クラミジア発覚時はショックを受けたものの
治療方法は、内服のお薬を飲むだけでした。
これだけ?と思いましたが、本当にそれだけで、クラミジアの検査が陰性になりました。
とても簡単なんだなという印象です。
と症状が軽かったのか、治療は内服薬だけで思いのほか簡単にクラミジア治療を終えられたとのこと。
一般的なクラミジア治療の内容と治療期間、感染経路は以下となります。
感染経路 | セックス、オーラル以外、アナルや尿を使うプレイも可能性あり |
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特徴 | 男女とももっとも感染者の多い性感染症 感染者ダントツ一位 |
潜伏期間 | 1~4週間 |
症状 | 尿道の炎症により排尿痛、女性の場合は不正子宮出血や下腹部痛、性交痛 |
治療法と治療期間 | 抗生物質の服用あるいは注射により2週間ほどで治療可能 |
よほど重症化していない限り、当ブログ体験談の方々も約1~2週間の抗生物質の服用(または点滴等)で完治されるケースが大半です。
また性病感染のルートとしては、膣トリコモナス症や膣カンジダなどと違い、ほぼ確実にセックス、オーラルセックスでの感染。もしパートナーに報告する際は、温泉やスパ、タオルの共用などで感染したのかも…という言い訳は通用しないので覚悟しておきましょう。
まとめ
以上、クラミジア感染が妊娠中の定期検診で発覚したという女性からの体験談でした。
性病の中でも感染力が強く、性器→性器だけではなく、フェラやクンニにより性器→口腔・咽頭だったり口腔・咽頭→性器という様々な感染経路をもつクラミジア。
自覚症状のわかりづらい性病だけに、もし今の段階で
- 排尿時の違和感・痛み
- 尿道のかゆみ・灼熱感・不快感
- 炎症が強い場合、尿道からの透明または白色の分泌物
※自覚症状が乏しい場合、症状がないことも少なくありません
という部分に違和感を感じたらすぐに婦人科・泌尿器科、性病科へ足を運ぶ。または簡易検査キットでクリニックの前に性病感染の有無だけでも確認しておきましょう。今回は以上です。